癌は転移する前に治療を行なうことが大事|生死を左右する病気

症状が進んだ患者の治療

2人の男性

転移していても治療は可能

悪性腫瘍または悪性新生物とも呼ばれる癌は、その進行程度をステージという用語で表現しています。ステージには0から4までの5段階があって、ステージ4が最も進行した状態です。こうした分類は癌細胞の広がり方や転移状況によって判断されます。ステージ3ではリンパ節転移が、ステージ4は他の臓器や組織への転移が認めれた段階を指します。こうしたステージ分類は、手術による病巣切除の可能性を示す目安ともなります。概ねステージ2までは手術が可能なケースが多く、上手に病巣を摘出できれば完治も期待できます。ステージ3で手術が可能かどうかは癌の種類や周辺組織への浸潤程度の他、患者さんの体力等の条件によって決まります。ステージ4では原則として放射線治療や抗癌剤治療による癌細胞縮小が中心となりますが、転移状況によっては手術がまだ可能な症例も少なくありません。特に大腸癌の場合はステージ4でも手術可能なケースが多いものです。執刀医や患者さんの体力にもよりますが、肝臓や肺に転移している事例では病巣が1個所または数個所にとどまっていれば概ね手術が可能です。手術実績の多い外科医ほど、難易度の高い手術も成功させています。

設備の整った病院ほど有利

仮に手術ができない場合でも、医療設備の整った病院ではステージ4患者に対する治療の選択肢を多く持っているものです。放射線治療は手術と同じく局所治療に使われます。体力の問題で手術の負担に耐えられないと判断された高齢の患者さんでも、高い精度でX線やガンマ線・電子線を照射できるこの方法で癌細胞を縮小させることができます。放射線治療に使われる機械も近年は進歩が著しく、最新機器を導入している病院ではそれだけ大きな治療効果が見込めるのです。抗癌剤と言えば重い副作用のイメージも強いですが、最近では副作用の少ないタイプも登場してきています。中でも分子標的薬と呼ばれる薬は癌細胞の特質を利用して狙い撃ちにできるため、正常細胞への影響が少なく副作用も小さいのが特徴です。免疫療法もまた副作用の少ない癌治療法として、先進的な医療機関での導入が進んでいます。こうした治療法を機能的に組み合わせることで相乗効果が生まれ、ステージ4患者でも5年生存率が向上しています。ステージ4では緩和ケアやQOL(生活の質)といった点も重要なポイントとなります。それらの点でも医療設備の整った病院では高い満足度を実現させているのです。